活動ブログ

平成28年度 あいうえの日和

あいうえの日和(2017.2.18)

「Museum Start あいうえの」のファミリー向けプログラム、「あいうえの日和」が2月18日(土)に東京都美術館のアート・スタディルームで開催されました。

午前の回と午後の回の、計2回開催される「あいうえの日和」は、上野公園の9つのミュージアムを楽しく冒険するコツを伝授する90分のプログラム。 今年度さいごの「あいうえの日和」では、38組79名のファミリーがプログラムに参加し、冒険の道具「ビビハドトカダブック」を使って、アート・コミュニケータ(通称とびラー)と冒険の記録を作成するまでの一連の体験をしました。それでは、当日の活動についてお伝えしていきます。

「おはようございます」「こんにちは」とあいさつをして、東京都美術館のアート・スタディルームに入ってきた参加者のこどもとおとなたち。はじめての場所、はじめての人に迎えられ、その表情から期待や少しの緊張が伝わるようです。会場の入り口で受付を済ませたら、とびラーの待つテーブルへと向かいます。席についたらさっそく今日の活動のはじまりです。

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こどもたちは、その日はじめて出会うとびラーのサポートをうけながら、名札シールに自分のニックネームをかき込みます。こんな風に、なにげない場面で、新しく出会う大人とことばを交わすことも、こどもたちがミュージアムで対話やコミュニケーションをはじめるための大事なステップとなっていきます。

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プログラムがはじまると、ミュージアムを冒険するための道具「ミュージアム・スタート・パック」をプレゼントされたこどもたちは、東京藝術大学の教員であるプログラム・オフィサーのファシリテーションにそって、「ビビハドトカダブック」のヒミツのしかけや、使い方をマスターしていきます。

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真新しい自分の「ビビハドトカダブック」を開いて、折り込まれている地図を広げたり、書かれている冒険のヒントを熱心に読むこどもたち。ブックの使い方をマスターしながら、上野公園に集る9つのミュージアムを楽しむためのアイディアを手に入れていきます。じっくりと中身を確認するプロセスを、とびラー や他の参加者と一緒に踏むことを通して、徐々に会場の雰囲気もうちとけたものになってきました。

この日、こどもたちの冒険の舞台となるのは、東京都美術館の建物そのものです。「こども建築ツアー」に出かける心の準備をするため、とびラーによる紙芝居 「とびかん たてものがたり」をみながら、東京都美術館(とびかん)の歴史をたどっていきます。「とびかん たてものがたり」のはじまりです。

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どんな場所にでかけるのかな。

東京都美術館の建物にはどんな思いが込められているのかな。

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こどもたちにもわかることばとストーリーで、とびラーが「とびかん」について紹介していきます。これから出かける冒険の行き先についてイメージをふくらませる時間にも、とびラーは寄り添います。

東京都美術館の建物の歴史について知ったら、いよいよ実際の美術館建築をめぐる冒険へと出発です。とびラーがこどもたちのためにつくった「こども建築ツアー」では、ひとりでは通り過ぎてしまうけれど実はみどころとなる場所や、話をきかなければ知ることができなかった工夫など、とびかんの建物の魅力をじっくりとみることが できます。

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館内のあちらこちらに置かれた、カラフルな色の椅子やスツールにも、東京都美術館を設計した建築家前川國男さんの工夫が。とびラーはただ話を伝えるだけなく、こどもたちの言葉をひろったり、実際に椅子に座ってみたりしながら、対話的で体験的なこどもたちの学びをサポートします。

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また、時には、見上げたりしゃがんだりしながら、身体を使って「建築」をよく見ていきます。こどもたちは、視点を変えながら、色んな見方を覚えていきます。

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さらに、目でじっくりみたり、触れることができる場所には手で触れたりして、そこにあるモノを確かめながら、視線の先にあるものを感覚的に捉えていきます。東京都美術館の見方をよく知るとびラーを通して「建築」をみる体験から、こどもたちなりに視点を広げていきます。

他のだれかとともに過ごす時間のなかで、こどもたちはホンモノからどんなインスピレーションを受けているのでしょうか。

 

場面は変わり、こどもたちが「こども建築ツアー」に参加している頃、アート・スタディルームにいる保護者の方には、「Museum Start あいいうえの」の事業紹介がプログラム・オフィサーから提供されました。

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ここでは、「Museum Start あいうえの」の活動について、保護者の方がより具体的なイメージをふくらませることができるよう、2014年度のプログラム「ティーンズ学芸員」の活動動画を見ながら、対話を通した学びのプロセスについての紹介が行なわれました。さらに、事業紹介の後のカフェタイムでは、お茶をしながら、上野公園の9館の チラシをみたり、他の参加者と談話したりするための時間が提供されました。「Museum Start あいうえの」のファミリー向けプログラムでは、こうした保護者とのコミュニケーションの機会も重要なものとなります。

30分間かけて東京都美術館をめぐったこどもたちは、ふたたびアート・スタディルームにもどってきました。ミュージアムでの体験を、もらったばかりの「ビビハドトカダブック」にさっそく残す、ブック作りの活動のはじまりです。

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自分が見たもの、感じたこと、発見したことをことばや絵にかえて、自分だけの冒険の記録をつくります。ブックに残された冒険の記録はどれも、その時の自分の心にとまった、その時にしか書くことのできない、貴重な記録です。

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時には、とびラーとのコミュニケーションをとりながら、記録をつくるこどもたち。とびラーと一緒に記録に残すこと、残すものを探りながら、記録を書きとめていきます。

そうして、完成したひとりひとりの「ビビハドトカダブック」。

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同じミュージアムを冒険しても、出来上がった「ビビハドトカダブック」は、ひとつとして同じものはありません。

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さいごに「ビビハドトカダブック」を保護者と一緒に見るこどもたち。自分の記録や、他の参加者の記録を見たりすると、感じること、気づくことは人それぞれだということがわかります。またこんな風にして、自分の残したブックをきっかけに、誰かと今日の体験を共有すれば、そこから新たなコミュニケー ションがはじまっていきます。そのコミュニケーションは、新たな冒険のきっかけとして、次の活動につなげられていくでしょう。

「あいうえの日和」で「ミュージアム・デビュー」を果たしたこどもたちが、ふたたび上野公園に戻り、9つのミュージアムでの冒険を続けてくれること。そして、またいつの日か、かき溜めた冒険の記録を私たちにシェアしてくれる日がくることを楽しみにしています。
プログラムにご参加いただいたファミリーのみなさま、どうもありがとうございました。

(Museum Start あいうえの プログラム・オフィサー 渡邊祐子)

 

プログラム: あいうえの日和 | 投稿日: 2017年2月25日

主催/東京都、東京都美術館・アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、東京藝術大学

共催/上野の森美術館、恩賜上野動物園、国立科学博物館、
国立国会図書館国際子ども図書館、国立西洋美術館、東京国立博物館、
東京文化会館(五十音順)

お問い合わせ:Museum Start あいうえの 運営チーム(東京都美術館×東京藝術大学)
Tel: 03-3823-6921(東京都美術館 代表番号)
Fax: 03-3823-6920
E-mail: aiueno@museum-start.info

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