活動ブログ

2017(平成29)年度 うえの!ふしぎ発見

うえの!ふしぎ発見:コレクター部(2018.3.22)

「うえの!ふしぎ発見」は、上野公園に集まる複数のミュージアムによるコラボレーションプログラム。年間を通して6種類のコラボレーションプログラムが行われます。

今回の「うえの!ふしぎ発見:コレクター部」は、上野の森美術館、東京都美術館、東京藝術大学によるコラボレーションプログラムでした。2つの美術館の学芸員と大学の研究員が協力してプログラムを企画し、当日は、アート・コミュニケータ(とびラー)も共に活動しました。

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「コレクター部」というタイトル通り、「コレクターってどんな人?」という問いからプログラムが始まりました。

「ものを集める人」
「どんなものを集める人だろう?」
「なんか大事なもの」「自分が好きなもの」「誰かに見せてあげたいもの」

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今日は、上野の森美術館の「VOCA展2018 現代美術の展望─新しい平面の作家たち」をゆっくり鑑賞し、たくさんの作品の中から、自分がこれいいな、と思う作品・お気に入りの作品・誰かに伝えたいなと思う作品を1つ選出。その作品について、自分が魅かれたポイントや選んだ理由を発表する、という内容です。

 

小グループにわかれ、アート・コミュニケータと共に展示室へ。グループで一緒にみる時間です。

よく観察すること、パッと見では気付かないことがじっと見ていると次第に見えてくることなど、作品鑑賞の面白さをアート・コミュニケータと共に経験していきます。複数人で対話しながら鑑賞していくグループ鑑賞には、他の人の気付きや見方に触発され、「どれどれ・・?」「あー、なるほど」とひとりでは経験できない、作品を介してまなざしを共有する面白さがあります。

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グループ鑑賞を行ったのはこどもだけではありません。保護者もこどもとは別グループで、アート・コミュニケータと共に対話をしながら鑑賞をおこないました。初めて会った保護者同士も、作品を介することで、気付きや発見を共有しながら伸びやかに鑑賞を楽しむ姿が見られました。

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グループ鑑賞の後は、ひとりで見る時間。
コレクターになった気分で展示室を巡り、お気に入りの1点を探します。

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ひとりでみる。ひとりで自分自身と対話する。

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低学年のこどもにはアート・コミュニケータがそっと伴走しますが、こどもも大人も、展示室でひとりになり、作品と向きあいながら想いをめぐらせる時間は、自身の内面と対話する時間でもあり、参加者ひとりひとりの”色”が、作品鑑賞を通して滲み出て来る時間のように思われます。

 

 

これだ、と思う作品が見つかったら、手元のノートに選んだ理由や気に入ったポイントなどをメモしておきます。

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つづいて発表タイム。
予め決めておいたグループごとの集合場所に集まり、保護者グループとこどもグループは合流しました。
それぞれが選んだお気に入りの1作品について、展示室内をまわりながら、こどもも大人も自分が選んだ作品の前で選んだ理由などを発表していきます。

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なぜこの作品を選んだか、どんなところが面白いとおもったかなど、参加者が自らの言葉で作品の良さを他者に伝える経験を通して、更なるコレクターマインドが醸成されていったよう感じられました。また、自分がいいと感じた作品について、わたしはこう感じた・こう考える、と、その価値を他者に伝わる言葉で話すということは、自分自身を関わらせながらモノ(作品)を他者に差し出す行為であり、このVOCA展の成り立ちとも繋がる行為であったとも言えます。(VOCA展は、学芸員など全国の美術に関わる研究員が選者となり、40歳以下の若手作家の1作品を推薦して集められた作品が展示される展覧会です。くわしくはこちら

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この発表タイムの後、保護者の方から「我が子ながら、普段は見られない一面を見ることができ、再発見した気分です」との感想が聞かれました。こどもと大人のフラットな学び合いが実現できた瞬間だったように思われます。

 

最後に展示室での鉛筆メモに色を付けたり書き足したりする「冒険ノート」づくりの時間をとりました。

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これからも、ミュージアム・スタート・パックの「冒険ノート」を携えて上野公園の9つのミュージアムを冒険し、コレクターの視点で自分がこれだ!、と思う作品をどんどん見つけてほしいなと思います。

そうすると、次第に「冒険ノート」がコレクションボックスとなり、自分だけの“あいうえのコレクション”が出来上がって行くでしょう。そして、なぜ選んだか、どんなところに魅かれたかなどのメモを通して、あいうえのに集まる文化財の魅力が、こどもたちひとりひとりの言葉で語られていくでしょう。

そんな「冒険ノート」を見せてもらえる日が楽しみです。Museum Start あいうえのは、こどもたちひとりひとりの文化財との出会いの物語を集め、再編集して、社会に発信していく。そして個々人の気づきや物語から紡ぎ出される上野公園の文化財の魅力や価値を社会に伝えて行く、そんな役割を担って行けたらと思います。


 

長尾朋子|東京藝術大学美術学部特任助手、Museum Star あいうえのプログラムオフィサー

プログラム: うえの!ふしぎ発見 | 投稿日: 2018年3月22日

主催/東京都、東京都美術館・アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、東京藝術大学

共催/上野の森美術館、恩賜上野動物園、国立科学博物館、
国立国会図書館国際子ども図書館、国立西洋美術館、東京国立博物館、
東京文化会館(五十音順)

お問い合わせ:Museum Start あいうえの 運営チーム(東京都美術館×東京藝術大学)
Tel: 03-3823-6921(東京都美術館 代表番号)
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