活動ブログ

2018(平成30)年度 うえのウェルカムコース

うえのウェルカムコース:葛飾小学校サマープログラム(2018.8.28)

2018年8月28日(火)、葛飾区立葛飾小学校の3年生から6年生までの29名が東京都美術館で開催されている企画展「BENTO おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン」を訪れました。

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今回訪れたのは、夏休みに開催される学校主催の「サマープログラム 美術館へ行こう!」に参加しようと思った有志のこどもたち。
葛飾小はなんと、2年前のサマープログラムでも学校向けプログラムに参加していました。 (当時の様子はこちらから。)今回参加した生徒の中には、2年前のプログラムにも参加したお子さんもいました。

ミュージアムへ行くことに関心があるこどもたちが集まった今回のプログラム。
はたしてどのような1日になるのでしょうか。

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東京都美術館のアートスタディルームへ到着し、プログラムが始まります。
冒頭では、東京都美術館の山家いつかさんより「Museum Start あいうえの」についてお話がありました。

「“あいうえの”の文字の中には“うえの”という言葉と“あい”という言葉が隠れているね。これは、“うえの”というミュージアムが集まる場所で、大切にされてきた文化財や、それらにかかわる人々との“出会い”を通して、たくさんの発見や学びをしてほしい。そしてあいうえののプログラムに参加したことをきっかけに、ミュージアムをめぐる冒険をスタートしてほしいという思いがこめられているんだよ」

今日の冒険の舞台は東京都美術館。
どのような作品や人々と、どのような出会いが待っているのでしょうか。
こどもたちはこれから始まる冒険にわくわくしている様子でした。

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場が温まってくると、展覧会のテーマでもあるお弁当の話題に。
山家さんの「お弁当と言えば?」という問いかけに、こどもたちは「遠足!」「夏休み!」「ピクニック!」など自分の中のお弁当のイメージをたくさんあげてくれました。

自分の中にあるお弁当を思い起こしたところで、展覧会に出品されているアニメーション作品、小倉ヒラクさんの《おべんとうDAYS》を鑑賞します。親しみやすいキャラクター達と、リズミカルな音楽にこどもたちの表情もさらに明るくなっていきました。

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展示室へ行く前に、一緒に展示室をめぐる東京都美術館や東京藝術大学のスタッフとグループごとに自己紹介を行いました。
各テーブルに用意されたアートカードから気になるものを選び、その理由について話合いました。

「作るのが大変そう」「大きさはどのくらいかな」「お嬢様が持っていそう」というように、写真をみて想像力を働かせながら、気になるところを見つけました。
ここで話し合われたことは、こどもたちにとって、展示室で実物をみたときの視点のポイントになっていきます。

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自己紹介を終えると、いよいよ展示室へ!

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第1章の【ギャラリーB】でさっそくアートカードで話しあったお弁当箱を見つけたこどもたちは、歩み寄って実物をじっくりと見つめました。
「もう少し小さいと思った、このくらい。でも本物は大きかった」「きらきらしていてきれい。写真では柄だと思ったけど、貝殻だった」と一人一人が、思いがけない発見をしたようです。

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第2章の【ギャラリーA】では、マライエ・フォーゲルサングさんの参加体験型作品《intangible bento》を鑑賞します。
この作品では「おべんとうの精霊」の声を聴くことができる「精霊フォン」を片手に、お弁当の「触ることや見ることができない」側面について考えを巡らせます。
作品の中に佇む小さな精霊たちを見つけると、思わず「かわいい~」という声があがりました。
リボンの森の中を迷いながら、精霊の声に耳を澄ませて参加型作品を楽しみました。

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第3章の【ギャラリーC】には小山田徹さんの作品《お父ちゃん弁当》や森内康博さんによる映像作品《Making of BENTO》が展示されています。
幼稚園に通う弟のために小山田さんの娘が描いたお弁当の指示書と実際に小山田さん自身が作ったお弁当の写真を見比べながら、ひとつひとつ見てまわる子や、お弁当箱やタッパのふたを開けると映像が始まる森内さんの作品の中をのぞきこみ、椅子に座ってじっくりと見る姿がみられました。

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最後にみんなで集まったのは北澤潤さんの作品《FRAGMENTS PASSAGE -おすそわけ横丁》です。
横丁内にある「スクエア」とよばれる広場に集まり、東京都美術館の山家さんから作品のキーワードである「おすそわけ」について説明がありました。

この作品はお弁当を誰かと一緒に食べるときの「おすそわけ」という行為に着目した作品。
ここではバザール(誰かからのおすそわけによってできている市場空間)にあるものを持ち帰る(おすそわけをもらう)ことができたり、逆に「おすそわけBOX」を借りて、おすそわけしたいものを箱に詰めてまた横丁へ持ってくる(おすそわけをあげる)ことができます。
このように、「おすそわけ」を介してものや人が行き交いながら新たな場が創造されていく、参加型作品なのです。
今日のプログラムでは、なんと葛飾小学校の皆さんも「おすそわけ」を体験!
「おすそわけBOX」を1つ借りて学校へ持ち帰り、お家からおすそわけしたいものを持ち寄ってきます。

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先生から「お家で使ってないけどあるというものや、あそこ(横丁)に並んだら嬉しいなというものを考えながら鑑賞してみてください」という言葉がありました。
こどもたちは「こんなおすそわけができないかな」と考えながらおすそわけ横丁においてあるものをじっくりと見ていました。

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展示室を一通り見て回ると、再びアートスタディルームへ戻ります。
ここでみなさんに素敵なプレゼントが!
あいうえののオリジナル教材「ミュージアム・スタート・パック」です。

ミュージアム・スタート・パックには、ミュージアム冒険が楽しくなるヒントがいっぱい。
その一つは、上野公園にある9つの文化施設に設置されている「ビビッドポイント」で秘密の呪文を唱えると、オリジナル缶バッジが集められること。
集めた缶バッジは、専用バッグにつけてコレクションすることができます。

なんと、葛飾小学校のこどもたちの中にすでにバッジを集めている子も!
2年前にあいうえのプログラムに参加してパックをもらったのをきっかけに、今でもバッジを集めているとのこと。
今日のプログラムでも、オリジナルバッジをつけた自分だけのミュージアム・スタート・パックを持ってきてくれました。
バッジが集まっている様子をみた他の生徒の皆さんも興味が湧いてわくわくしている様子でした。

 

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最後のあいさつを終えた後、東京都美術館の「ビビットポイント」へ行き、秘密の呪文を唱えると、記念すべきひとつ目のバッジを手に入れました。

 

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──── 後日、会場にこどもたちからおすそわけが届きました!

ルービックキューブ、キーホルダー、なわとび、ぬいぐるみ、ロケットえんぴつ…など、こどもたちと先生がそれぞれ「おすそわけ」について考えを巡らせて持ち寄ったものです。
おすそわけと一緒に入っていたおすそわけシートにこどもたちが書いた言葉を紹介します。

 

━おすそわけをしようと思った理由はなんですか?
「せっかくもらったのだけれど、使っていなかったので てんじをしてもらい、だれかに使ってほしかったから。」  

━おすそわけをもらってくれる人へメッセージ
「使ってあげられなかったので、大切に使ってあげてください。」

 

こどもたちがおすそわけしてくれたものは、横丁のライブラリーコーナーに飾られ、その後展示されます。
市場を鑑賞する来場者の誰かがこどもたちからのおすそわけを気に入り、持ち帰るかもしれません。
様々な人がおすそわけをしたいと思ったものが集まり、実際にそれを分かち合うことができる《おすそわけ横丁》。
お花見でお互い持ち寄ったお弁当をつつき合うように、ものを分け合うことで生まれるコミュニケーションが、この体験を通してこどもたちにも伝わっていたら嬉しく思います。

 

たくさん考えて、たくさんの発見をした葛飾小学校のこどもたち。これからも上野公園でミュージアム・スタート・パックを持ってさらに多くの発見をしてくれることを願っています!

 


 

大塚菜々美|東京都美術館  アート・コミュニケーション係 インターン

 

プログラム: うえのウェルカムコース | 投稿日: 2018年8月28日

主催/東京都、東京都美術館・アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)、東京藝術大学

共催/上野の森美術館、恩賜上野動物園、国立科学博物館、
国立国会図書館国際子ども図書館、国立西洋美術館、東京国立博物館、
東京文化会館(五十音順)

お問い合わせ:Museum Start あいうえの 運営チーム(東京都美術館×東京藝術大学)
Tel: 03-3823-6921(東京都美術館 代表番号)
Fax: 03-3823-6920
E-mail: aiueno@museum-start.info

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