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2019年度 うえのウェルカムコース

うえのウェルカムコース@伊庭靖子展(2019.08.07)
飯能市立飯能第一中学校 美術部

2019年8月7日(水)、学校向けプログラム「うえのウェルカムコース」に飯能市立飯能第一中学校 美術部の生徒たちが参加しました。1~3年生の計14名は夏休み中の部活動の一環として来館。東京都美術館で開催中(〜10月9日)の企画展『伊庭靖子展 まなざしのあわい』を鑑賞しました。

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東京都美術館のアートスタディルームで生徒たちを迎えるのは8名のアート・コミュニケータ(愛称:とびラー)。今日の活動を共にする冒険のパートナーです。とびラーは親でも先生でもないフラットな立場の大人として、生徒たちと関わり学びあいます。活動全体を通して生徒たちの発見や気づきに耳を傾け、対話を通した作品鑑賞の伴走をします。

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「鑑賞する『伊庭靖子展 まなざしのあわい』は現代作家、伊庭靖子さんの展覧会です。タイトルにある〝あわい〟という言葉は〝みる人〟と〝みられる物〟の間にある、空気や雰囲気のこと。触ってみたくなるような質感や、周りにある光や空気感を表現しているんです。」プログラムの導入が始まります。
展示室ってどういう場所だろう? どんな展覧会でどんな作品があるのかな? 今日の活動は?
順を追って活動の解像度を上げていき、展覧会に出発する準備をします。

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グループごとの自己紹介の時間。
この日は4グループ(生徒3〜4名、とびラー2名)に分かれて活動をします。前日の部活動で、アートカードを使った事前学習をしてきた生徒たち。展覧会図録のアートカード8点の中から事前に選んだ〝気になる作品〟をグループ内で紹介しあいます。お互いの気になった点やお気に入りの点などに耳を傾けながら、〝本物〟の作品への期待感が高まります。

準備ができたグループから、いよいよ展示室へ!

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うえのウェルカムコースは東京都美術館の開室日の平日に開催するプログラム。この日は午前中ということもあり、落ち着いた雰囲気の中ゆったりと活動することができました。
展示室での活動は3つのステップで進みます。

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1.展示室散歩
2.グループで作品を見る
3.ひとりで作品を見る

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「展示室散歩」は、活動場所を知る時間です。作品鑑賞の前に展示室を散歩するようにぐるっと巡りながら、「どんな場所なのかな?」「自分の気になった作品はどこだろう?」と、空間を把握していきます。

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「川が流れているのか道なのか」
「よく見ると道で、橋と手すり、そして川のように見える」

「実際はかたいと思うけど、柔らかそうにに見える」

「フエルトのような触り心地がしそう」

「右上が明るいから、窓があるのかもしれない」

 「絵の具に多く水を溶かしているのでは」

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「グループで作品を見る」時間では、2作品をグループで鑑賞します。対話を通して気づきや感じたことなどを共有していきます。初めは少し緊張していた生徒たちでしたが、作品と向き合うことで発見を重ね、自分以外の人の見方にも耳を傾けながら、複数で鑑賞する面白さを感じているようでした。

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とびラーやグループのみんなで鑑賞した後は、「ひとりで見る」時間です。それぞれのペースで展覧会を巡りながら、作品にじっくり向き合います。

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作品と一対一で向き合い、「つぶやきシート」に気づきや感じたことを自由に書き込んでいきます。事前学習でアートカードから選んだ〝気になる作品〟の前で、「筆跡」に気がついたり、「思っていたより大きい」と感じたり、本物の作品との出会いから発見したことを記録する姿も見られました。

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鑑賞後、アートスタディルームに戻った生徒たちには、Museum Start あいうえの特製ツール「ミュージアム・スタート・パック(以下、MSパック)」がプレゼントされました。MSパックの中にある「冒険ノート」を使い、作品から感じたこと、発見したことなどを記録にまとめました。
(MSパックは、Museum Start あいうえのプログラム参加者にプレゼントされる、上野公園9つのミュージアムをより楽しむためのアシストツールです。詳しくはこちら→

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普段は美術部で作品制作をしている生徒たち。チラシを切り貼りしたり、イラストやスケッチをする姿も見られました。

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30分の制作時間をとりましたが、熱心に作業をする生徒たち、まだまだ時間が足りない様子・・引率の先生からは「次の部活動で続きをかきますよ!」との掛け声があり、一安心。
最後にみんなで冒険ノートを机に広げて、お互いに自由に見て回る時間をとりました。

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夏休みの部活動としての来館で、午後には東京国立博物館へでかけていく生徒たち。東京国立博物館への導入として、MSパックの中にある上野公園の地図と情報ページを確認し、プログラムは終了です。とても暑い日でしたが、美術館のゆったりとした快適な環境での、とびラーとの展覧会鑑賞の時間は、作品を丁寧に見る・そこから思考を言語化する、という日常とは違う特別な体験になったのではないでしょうか。


 

後日、部活動での事後学習で完成させた「冒険ノート」が届きました。
どれも丁寧に気づきが書き込まれた力作ぞろいです!

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また、引率の先生から「言葉数の少ない生徒も発言発見していて、生き生きしていました。受け入れてもらえる喜びや本物に出会えた感動、美術館という環境を味わっていたようです。」「家に帰って家族にたくさん話もできたようです。 その後、家族で博物館にもう一度連れて行ってもらった生徒もいたほど、良かったようです。」との声をいただきました。

この日が初めての美術館だった生徒もいたようですが、生徒さんそれぞれが鑑賞の楽しさや魅力を感じ、また美術館へ行きたい!と再びミュージアムを訪れてくれることを心より楽しみにしています。

 


山﨑日希|東京藝術大学美術学部特任助手、Museum Start あいうえのプログラムオフィサー

 

 

プログラム: うえのウェルカムコース |
投稿日: 2019年8月7日