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2019年度 スペシャル・マンデー・コース

スペシャル・マンデー・コース@伊庭靖子展 まなざしのあわい
墨田区立第四吾嬬小学校(2019.9.17)

9月17日(火)、今年度最初の「スペシャル・マンデー・コース」が行われました。晴れ空のもと上野公園にやってきたのは、墨田区立第四吾嬬小学校に通う5年生・6年生・たんぽぽ学級のみなさんです。こども62名、9名の引率の先生、4名の保護者の方を迎えて行われたプログラムの様子をお伝えします。

スペシャル・マンデー・コースは、休室日の展示室を学校のために特別開室し、ゆったりとした空間の中で行われます。こどもたちが本物の作品と出会い、アート・コミュニケータ(愛称:とびラー)と共にじっくり鑑賞することができるとあって、毎年多くの学校から申し込みをいただいている好評のプログラムです。

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墨田区立第四吾嬬小学校

(児童62名 引率教員9名 保護者4名 とびラー29名)

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 〈東京都美術館へようこそ!〉

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貸切バスに乗って上野公園に到着したこどもたちは、さっそく東京都美術館に向かいます。この日の美術館は休館日。しんとした館内の独特な雰囲気に、こどもたちは少し緊張気味です。

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階段を上り、廊下を抜けてアートスタディルームに到着すると、東京藝術大学特任助手の鈴木智香子さん、29名のとびラーのみなさんが笑顔でこどもたちを迎えます。「おはようございます!」「よろしくお願いします」元気な声でごあいさつをして、活動スタートです。

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「みなさん、上野公園のミュージアムに来たことはありますか?」鈴木さんの問いかけに、こどもたちは手を上げて答えます。恩賜上野動物園、国立科学博物館に来たことがある子が多いようです。

 

  〈とびラーと共に展示室へ〉

さて、今回こどもたちが鑑賞する展覧会は「伊庭靖子展 まなざしのあわい」。京都在住のアーティストである伊庭靖子さんの作品を展示している企画展です。

スペシャル・マンデー・コースは<事後学習(学校)→鑑賞活動(美術館)→事後学習(学校)>という3つのステップで進行します。今回こどもたちは事前学習として、今回鑑賞する展示作品の中から自分の「気になる作品」を一点選んでから美術館にやってきました。展覧会の説明を聞きながら、こどもたちはワクワクした気持ちになっているようです。

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グループごとにとびラーとの挨拶をしたら、いよいよ展示室へ。活動は以下の流れで進行します。
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1、展示室さんぽ
2、グループで鑑賞
3、ひとりで鑑賞
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: 展示室さんぽ :

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まずは展示室をぐるっと一周します。はじめからじっくりと作品を見るのではなく、展示室の全体を把握することで環境に慣れていきます。

 

: グループで鑑賞 :

各フロアをめぐった後は、とびラーが進行役となりグループ鑑賞を行います。「なにが描いてある?」「どんな感じがする?」「どこからそう思った?」とびラーの問いかけにはじめは戸惑いつつも、こどもたちは気づき・発見・感想を少しずつ言葉にしていきます。

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「ガラスのような感じ」「このお皿は家にありそう」
伊庭さんの作品はクッションや食器など、身の回りにあるものをモティーフとして描いています。こどもたちからは、自分の普段の生活に引きつけた意見も多く出ていました。

「正面から見るのと、下から見るのだと、ふちのところが違って見える」
さまざまな角度から作品を鑑賞することによって、新しい発見があります。

「作品を見て感じたことを言語化して表現する」は、今回の活動のねらいの一つです。とびラーの対話を通して、こどもたちの考えが言葉として紡ぎだされていきます。

 

: ひとりで鑑賞 :

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こどもたちは学校での事前授業で選んだ作品や、展示室さんぽをしている時に気になった作品の前に行き、気になったことや気づいたことを「つぶやきシート」に記入していきます。

グループでの鑑賞とは違い、一人で作品と向き合う時間。一人の時間においても、「言語化」は重要なキーワードになります。

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作品をじっくり見ているこどもたちの様子は真剣そのもの。 同じ作品が気になったこどもたち同士で感想を共有しあう姿も見られました。

 

 〈保護者の時間〉

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このプログラムには、こどもたちだけでなく保護者の方にも参加していただきました。保護者の方は「Museum Start あいうえの」の概要説明を聞いた後、こどもたちと同じようにつぶやきシートを片手に展覧会を楽しみます。

「じっくりと鑑賞できた」「時間があっという間だった」といった感想のほか、「こどもたちが鑑賞に集中している様子が印象的だった」と、こどもたちの集中力に驚く声もありました。

 

 〈冒険のつづき〉

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アートスタディルームに帰ると、こどもたちの椅子の上には「ミュージアム・スタート・パック」が置かれていました。ミュージアム・スタート・パックは、上野公園をこれからも楽しむための特別なツール。上野公園のミュージアム情報がつまったガイドブック「ビビハドトカダブック」、ミュージアムでの冒険の記録を残すことができる「冒険ノート」がセットになっています。

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冒険ノートは、後日学校で行われる事後学習で使用するそう。こどもたち一人一人のスペシャル・マンデー・コースの記録が美術館に届くのを楽しみにしています。

スペシャル・マンデー・コースは学校の授業の一環として行われましたが、こどもたちのミュージアム・デビューの日でもあります。ミュージアム・スタート・パックを持って、こどもたちがこれからも上野公園のミュージアムを楽しんでいただけたら嬉しいです。

 


石倉愛美|Museum Start あいうえの アシスタント

一橋大学大学院 言語社会研究科 修士課程在学中。専門は美術教育学・社会学。日本の生涯学習政策と美術館ボランティアの関わりについて研究。
参加者のみなさん、保護者・先生のみなさん、とびラーさんがミュージアムで充実した活動が行えるようサポートしていきます。

プログラム: スペシャル・マンデー・コース |
投稿日: 2019年9月17日