Facebook

En

活動ブログ

MENU

2019年度 スペシャル・マンデー・コース

スペシャル・マンデー・コース@伊庭靖子展 まなざしのあわい
北区立田端小学校(2019.9.17)

9月17日(火)、学校向けプログラム「スペシャル・マンデー・コース」が行われました。秋晴れのなか上野公園にやってきたのは、北区立田端小学校6年生の皆さんです。

「スペシャル・マンデー・コース」とは、休室日に学校のために特別に開室し、ゆったりとした環境の中でこどもたちが本物の作品と出会い、アート・コミュニケータ(愛称:とびラー)と共に対話をしながら鑑賞する特別なプログラムです。

田端小の児童69名、引率の先生4名をお迎えしてスペシャルな午後が始まりました。

 

==========================

北区立田端小学校

(生徒69名 引率教員4名 とびラー17名)

==========================

 

〈バス到着から美術館へ〉

貸切バスで上野公園に到着したら、さっそく東京都美術館へ向かいます。こどもたちは、出迎えた職員に「こんにちは!」と元気よくあいさつをしてくれました。
ワクワクする気持ちと少し緊張感が入り混じった面持ちで、休館中の静かな美術館に足を踏み入れます。

IMG_6189

館内のアートスタディールームでこどもたちを待っていたのは、東京藝術大学特任助手の鈴木智香子さんと、今日一緒に活動する17名のとびラーの皆さんです。

IMG_6203

最初に鈴木さんから、上野公園や東京都美術館、そして今日見る展覧会「伊庭靖子展 まなざしのあわい」について紹介がありました。
展覧会タイトルにある「あわい」という言葉。この言葉は、「もの」と「もの」との間の空間や、その間合いのことを指すそうです。

IMG_6213_edit

事前学習で伊庭さんの作品のアートカードを見てきているこどもたち。
その時にも、「透明感」や「反射」というキーワードや、「これは絵なのか?写真なのか?」という疑問が出てきていたそうです。

「ぜひ展示室に行って、本物の作品を見てたしかめて来てください」

改めて説明を聞いて鑑賞活動への気持ちができたら、いざ展示室へ出発です。

 

1グループ5〜6名で、オレンジ色のバンダナをしたとびラーと一緒に展示室を回ります。

階段を降り、ロビー階へと向かいます。

IMG_6238

展示室に入る前に、まずはグループ内でごあいさつ。

「よろしくお願いします!」

こどもたちお手製の、個性あふれる名札を見せ合って自己紹介をしました。

 

 

〈展示室さんぽ〉

いよいよ伊庭さんの作品とご対面。最初に、展示室全体をぐるっと一周して、展覧会の雰囲気を味わいます。

「私が気になっていた作品があった!」

事前学習の際にイメージしていた色や大きさなどとの違いに、こどもたちは心を弾ませているようです。

IMG_6264

 

〈グループで鑑賞〉

展覧会場の様子が把握できたら、次は2つの作品をグループでじっくりと鑑賞します。

進行役のとびラーからの問いかけに、こどもたちは気づいたこと、感じたことを一つ一つ言葉にしていきます。

IMG_6271

「すごい!本物の器みたい」

「どうやったらあんなに透明に描けるんだろう」

IMG_6282
IMG_6308

 

同じものを見ていても、友達同士で感じ方が違うことも発見しました。
とびラーが一人一人の発言をつなぎ、さらに問いを投げかけていくと、こどもたちはいつの間にか、作品のなかの世界に入り込んでいるようでした。

IMG_6296

対話が深まってきたら、とびラーは描かれているモチーフと似た素材のツールをこどもたちに手渡しました。手ざわりを感じてみると、その瞬間、聞こえてきたのは「わかった!」という声。

「影の描き方を工夫しているから、台の上に置いてあるように見えるんじゃないかな」

触ってみることで、新たな気づきがあったようです。

 

〈ひとりで鑑賞〉

グループでたくさん話しながら見たあと、今度は一人で展示室を回って鑑賞します。

IMG_6324

作品を一人でじっくり見ながら、気づいたこと、感じたことを絵や言葉にしてつぶやきシートに書き込みます。

IMG_6326

どの子の眼差しも真剣です。さっきまでこどもたちの発言が飛び交っていた展示室は一気に静まり返り、鉛筆を動かす音が響き渡っていました。

気づいたことを思う存分記録してから、展覧会場をあとにしました。

 

〈活動の振り返り〉

IMG_6341

展示室での鑑賞を終え、アートスタディールームに戻ったこどもたちは、椅子の上に置かれていた「ミュージアム・スタート・パック」にびっくりした様子。
その中から「冒険ノート」を取り出して、作品や言葉のシールを使ったワークを行いました。

IMG_6343

 

グループで鑑賞した作品のシールをノートに貼ったら、鑑賞した時に感じたこと、考えたこと、心に留めておきたいことを思い出して、書いたり言葉シールを貼ったりして表現します。

 

IMG_6346

 

これは学校の先生より、今回の活動の中で「言語力」を扱った内容にしたい、というねらいがあったためです。
グループで鑑賞した作品について、その日のうちに言葉にして残し、後日学校の事後学習にて、その「言葉」たちを分類化するなどの作業を行うそうです。

誰かと一緒に作品を見る楽しみ方、そして一人で見る楽しみ方を体験したこどもたち。

IMG_6358

皆さんが「ミュージアム・スタート・パック」を持って、ふたたび上野公園を訪れてくれることを心待ちにしています。

 

最後に、事後学習で書いてくれた「冒険ノート」で送られて来たものの一つを紹介します。

DSCN1728

作品に見られる微妙な色の違いや、描き方の特徴についてもよく観察してくれたようです。

 

これからたくさんのミュージアム体験を積み重ねて、世界にひとつだけの冒険ノートをつくりあげていってくれることを願っています。

 


 

浜岡 聖|Museum Start あいうえの アシスタント

 

 

 

プログラム: スペシャル・マンデー・コース |
投稿日: 2019年9月17日