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2015(平成27)年度 放課後のミュージアム

放課後のミュージアム:第8回(2015.11.25)

8回目の放課後のミュージアムは、『伝えることとその形態』。

自分の”考えていること”や”感じたこと”を誰かに伝えたいと思ったとき、それを表現するためにはいくつもの形態があります。あのとき聞いた音を絵で描くこともあるかもしれないし、あそこで嗅いだ匂いを立体にすることもあるかもしれません。

今回は、様々ある「伝えるものの形」のうち、”巻物”と”本”に触れるフィールドワークです。

【行き先1:東京国立博物館】

まずはアトリエで、今日見に行くもののキーワードを見てみます。

「巻物」「旅」「南無阿弥陀仏」「極楽」…なんだろう。

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出発前に、みんなで学芸員さんにお借りした巻物を見てみました。
複製ではありますが、大事に扱いたいので白手袋をしました。

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そして東京国立博物館へ。
今日は、企画展で一遍聖絵を見にいきます。

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「一遍さんがここにいる」

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各地で踊り念仏をする一遍上人たちが描かれています。念仏を一度でも唱えることで極楽へ行けるという考えを伝えています。詰めかける人々や牛車。半裸の人、貴族みたいな人々。神社や町中。

「何か起きてる」「戦後みたい」な風景も見えます。

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巻物からは、右から左へ流れる物語の流れを感じることができます。細かいところをよく見てみるといろいろなことに気づきます。絵を見てそれぞれに物語を読み取っていました。

阿弥陀如来の像にも釘付け。

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アトリエに戻ると、今度は手を動かすワーク。
『上野公園を旅するぼく/わたし』をテーマに、ひとりずつ絵を描きました。

これまでいろんなところに行ったことを思い出して、それぞれのストーリーを描いてみました。

「旅」といっても、飛行機に乗って遠くに出かけるのだけが旅ではないはず。
美術館で作品に出会うのも、旅かもしれない。動物園で見たことのない動物に出会うのも、上野公園でお気に入りの落ち葉を見つけて拾うのも、ひとつの旅かもしれません。(いつも通る道ではない道を寄り道してみたときだって。)

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使うのは、鉛筆と筆ペン。
筆ペンは試し書きをしてみます。どんな線がかけるかな。

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最後には、みんなの旅を全部つなげて、巻物のようにしてみました。

鉛筆やペンの使い方、文字の入れ方、それぞれに個性があります。さっき観た巻物の中の絵と文字の構成を取り入れていたり、上野公園を俯瞰した構図になっていたり。

「上野公園を旅する」と一言で言っても、そのストーリーはさまざまですが、こうして1つの巻物にしてみると、また見え方も違ってきます。

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【行き先2:国立国会図書館 国際子ども図書館】

国際子ども図書館では、まず『子どものへや』と『世界を知るへや』を案内していただきました。

『子どものへや』には、子どもの本が約1万冊。赤ちゃん用の絵本から、中学生向けの読み応えのある本まで、さまざまな本がそろっています。
内容によって分類わけされて、本棚に置いてありました。

でもここにあるのはほんの一部。国際子ども図書館には、約40万冊もの蔵書があるそうです。

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お隣の『世界を知るへや』には、日本の絵本で、世界のさまざまな国の言葉に翻訳された本がたくさんありました。IMG_7341_m

異なる言語で書かれた、同じ絵本を読み比べてみます。
よく見ると、ところどころ絵が違うのがわかります。

「こっちにはあるものがなくなってる」
「ほんとだ」

日本版では描かれていたお風呂のフタが、外国の本だと消えていたり。
主人公の名前が変わっていたり。

絵本が翻訳されるときには、その国の文化や価値観をふまえて書き換えられることがあると知りました。

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「動物の鳴き声がちがう」

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いろいろな国の本を見比べながら、部屋の真ん中にあった地球儀も見てみます。
どこにある国だろう。

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アトリエに戻ったら、手を動かすワーク:上野公園で見つけた「わたしとたからもの」の挿絵を描きます。

折ってある1枚の厚紙の左側には、

「    」とたからもの  と書かれています。

「    」の中に自分の名前を書いて、上野公園でみつけた”たからもの”をイメージしながら、右側に挿絵を描きました。

今日、国際子ども図書館で見た、大きくてカラフルな地球儀。

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上野公園で見つけたイチョウの木がきれいだったこと。

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鉛筆、色鉛筆、ペンなど好きな画材で思い思いに描いています。

挿絵だけを描く子もいれば、文字を書いて説明する子も。描き方にもそれぞれの個性や工夫がつまっていました。

図書館の「子どものへや」「世界を知るへや」でみてきた本は、それぞれの国の言語や文化に合わせて挿絵やレイアウトが異なっていました。

お菓子というテーマの本の展示でも、作家さんによって様々な角度からお菓子をみることができました。

この1枚1枚の紙も、綴じれば1つの本の形を作ることができます。「    」とたからもの という同じ文章の本になりますが、こどもたちそれぞれの多様な視点がギュッとつまった本になったと思います。

何かを伝えよう、表現しようとしたとき、紙とペンを使って絵や文字をかくのは最も身近な方法ですが、それを巻物や本という形態でまとめてみると、いつもと同じ”描く”という作業も少し違って見えてきます。

プログラム: 放課後のミュージアム |
投稿日: 2015年11月25日