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2016(平成28)年度 スペシャル・マンデー・コース

荒川区立第九峡田小・足立区立高野小・足立入谷小@驚きの明治工藝展(2016.10.17)

2016年10月17日(月)、あいにくの雨となりましたが休館日の美術館で学校のこどもたちと行う鑑賞プログラム「スペシャル・マンデー・コース」が東京藝術大学大学美術館で行なわれました。

これまで東京都美術館で実施してきましたが、今回初めて東京藝術大学大学美術館での実施となりました。

みんなで鑑賞するのは、開催中の企画展「驚きの明治工藝展」。
荒川区、足立区など上野から比較的近い区の小学校3校の5、6年生のみなさん約100人が来館しました。

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◎午前
荒川区立第九峡田小学校5・6年生 45人
足立区立高野小学校5年生 45人
◎午後
足立区立足立入谷小学校5年生 41人
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まずこどもたちは来館した後、エントランスに集合。
普段はチケットもぎりなどで一般の来館者が並んでおりザワザワする雰囲気の場所ですが、今日は休館しているのでとても静か。
各学校のために用意されたイスが並べられた状態で、活動開始です。

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まずミュージアム・スタートあいうえののプログラム・オフィサーからの全体挨拶の後、この展覧会を企画担当した大学美術館の原田先生が、展覧会について紹介して下さいました。

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東京藝術大学にもたくさんの工芸品のコレクションがありますが、今回の見所は台湾のコレクターが集めた収集品が日本にやってくる、というところ。150年以上も昔の日本で作られていたものが、海外に渡り、また再び日本にやってくる、という展覧会のストーリーもお話ししてくださいました。

さらに展示物の目玉でもある「自在置物」を理解するために、展示物とは別の、触れてもOKの自在置物を取り出してくださいました。
実際に数名のこどもたちが触ってみると、「こんな風になっているんだ」「すっごく細かくてよくできてる!」と、口々に感想を言ってくれました。

原田先生のご挨拶のあとには、こどもたちの中で「早く本物が見てみたい」という気持ちがヒートアップ!

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実はこどもたちは来館前に学校で、「美術館ってどんなところ?」ということを考えたり、作品のアートカードを見ながら「どの作品が一番気になる?」と考えてみたりと、作品や展示についてイメージを膨らませてきてから来館しました。

この事前の活動があってこそ、当日の「本物の作品を見てみたい」「美術館に行ってみたい」というワクワクした気持ちづくりにつながります。

 

さて、いよいよ、4人ずつぐらいのグループになり展示室に入っていきます。

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本物の作品と出会った時の反応は、展覧会タイトルの通り、まさに”驚き”そのもの。

「本物って、こんなに細かくできているんだ」
「動いていないのに、今にも動き出しそう」
「昔の時代に、こんなにリアルに作れるものなの?」
など、作品を見ながらどんどん声が上がります。

 

展示室での最初の活動は「展示室散歩」。

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全ての作品を一つずつじーっと見ていく見方と違い、まずは部屋の広さがどれくらいなのか、どんな作品や数があるのかを把握するための時間です。

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その次に行うのは、グループでの鑑賞活動です。
一人で見る見方だけではなく、互いの見方を聞き合い、話し合いながら一つの作品について見ていく見方を体験します。

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その声を受け止めるのは、とびらプロジェクトのアート・コミュニケータ(愛称:とびラー)。各グループに1〜2名ずつ付きながら、こどもたちの鑑賞の伴走役をしていきます。こどもたちと一緒に作品を見ながら、気づきを拾い上げ、言葉をつむぎ、同じ視線に立ってまなざしを共有します。

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グループの時間の後は「ひとりの時間」です。

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いつもの学校の関係性から少し解放されて、自分が見たいと思う作品をじっくり見つめて、気づいたことをシートに書き込みます。休館日の展示室にいるのはこどもたちと先生、スタッフだけ。一般のお客さんはいません。そこではひと時の間、静かな時間が流れます。

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先ほどまでのグループ鑑賞の時間と、学校での事前の活動が活き、こどもたちは真剣なまなざしで作品たちを見つめていました。

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いくつかのつぶやきシートをご紹介します。

 

15_②荒川第九峡田小6 22_高野小B班

「グループでの鑑賞」と「ひとりで鑑賞」の2種類の活動の後、美術館の建物の特徴でもある、螺旋階段をのぼって3階の場所で見つけてきたことを報告し合う活動を行った学校もありました。

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先ほどまで集中して見ていた環境から、明るい吹き抜けの空間に入ることで、こどもたちは少し気分がほぐれた様子。
それぞれが発見したこと・気づいたことをグループの仲間に伝え合っていました。

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1時間あまりの鑑賞時間の後、こどもたちは「”見る”のがすごく楽しかった」「また来たい」と話してくれました。
今回こどもたちは、そんなに遠くない歴史の中で同じ日本人がつくり出した精巧で美しい工芸品を目にし、驚き、とてもじっくり見ていたのが印象的でした。
先生方曰く、「普段の様子からは考えると、この集中してみている様子は奇跡」というほどの集中力。
とびラーとともに巡るなかで、「じっくり見る楽しみ」や「自分が感じる不思議さ」を体験してくれたのだと思います。

最後に、こどもたち一人一人に「ミュージアム・スタート・パック」をプレゼントして終わりのご挨拶。

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これからも、ミュージアムで出会う「驚き」「不思議」や「美しさ」に心をとめて、誰かに伝える楽しみを味わってほしいと願っています。
「ビビハドトカダブック」はそういう時に役立つ秘密の冒険の道具です!ブックが入った「ミュージアム・スタート・パック」を持って、また上野公園に戻ってくる日を心待ちにしています。

後日、こどもたちから「ブック」の冒険の記録が届きました!
ブックギャラリーにアップされていますので、ぜひご覧ください。

(Museum Start あいうえの プログラム・オフィサー
東京藝術大学 美術学部特任助手 鈴木智香子)

プログラム: スペシャル・マンデー・コース |
投稿日: 2016年10月17日