Facebook

En

活動ブログ

MENU

2018(平成30)年度 スペシャル・マンデー・コース

スペシャル・マンデー・コース:文京区立柳町小学校(2018.12.3)

12月3日(月)、今年度最後の「スペシャル・マンデー・コース(学校向けプログラム)」が行われました。

「スペシャル・マンデー・コース」とは、展覧会休室日(月曜日)に学校のために特別に開室し、ゆったりとした環境の中でこどもたちが本物の作品と出会い、アート・コミュニケータ(愛称:とびラー)と共に対話をしながら鑑賞する特別なプログラムです。

今回みんなで鑑賞したのは東京都美術館で開催中の特別展「ムンク展―共鳴する魂の叫び」。

普段は多くの方で賑わっている展示室も今日はこどもたちのためだけの特別な空間に変わります。

 

今日参加したのは、全部で3校。文京区からは小学校6年生と中学校1〜3年生、台東区からは小学校4年生が来館しました。

本ブログではそのうちの1校の様子についてご紹介します。


=========================

文京区立柳町小学校6年生 

(児童63人 引率教員7人 保護者18人 とびラー17人)

=========================

 

 【上野公園に貸切バスが到着】

貸切バスで上野公園に到着した柳町小学校のみなさん。

お迎えに来たスタッフと挨拶し、綺麗に色づいた落ち葉を踏みしめながら、東京都美術館に向かいます。

 

 

IMG_6510 IMG_6519

 

 【全体あいさつ】

まずは東京都美術館のアートスタディルームに集合。

今回はこどもたちだけでなく保護者の方も来館し、アートスタディルームは総勢100人以上の人が集まりました。

そしてここで初めて、こどもたちは今日の活動を共にするとびラーと出会います。

IMG_6536s IMG_6553

班ごとにまとまったら、今日の活動について、東京都美術館学芸員の河野さんからお話がありました。

賑やかだった室内も一瞬で静まり、皆さん真剣に耳を傾けていました。

今日の活動の流れ、鑑賞するムンク展について、そして最後に展示室での4つのお約束をみんなで確認したあとは、いよいよ班ごとに会場へ向かいます。

 

【グループの時間】

6〜7人ずつのグループに分かれて、いよいよ展示室へ向かいます。

最初の活動は「展示室散歩」。

IMG_6573s

最初から一つずつの作品を見るのではなく、展示室の中がどんな空間なのか、まずは空間全体を把握するためにぐるっと3つのフロアをめぐります。

作品の配置、天井の高さ、照明、壁の色などを確かめながらゆっくりと進みます。

IMG_6579_edited

お散歩の最中に、思わず気になる作品に見入ってしまい、立ち止まる場面も。

IMG_6613

フロアをめぐった後は、ひとつの作品の前で立ち止まります。

作品の前に腰をおろし、まずはみんなでじっくり作品を見る時間です。

そのときにそっと寄り添ってくれるのがとびラーたち。作品について解説をするのではなく、こどもたちと同じ目線に立って、一緒に作品を覗き込みます。

IMG_6650 IMG_6643

ゆっくり時間をかけて作品を観察すること、作品から何かを感じること、それを自分の言葉で誰かに伝えること、これら一つ一つの行為を大切にすることを伝えます。そしてとびラーは、発言を受け止めてくれる他者として、こどもたちに寄り添います。

 

【ひとりの時間】

グループで作品を見た後は、ひとりになる時間です。

作品と一対一になって向き合います。

IMG_6670

最初は一人になることに不安を感じていたこどもたちも、だんだん慣れてくると静かな展示室が心地よくなってきたようです。

作品の前に座りこんで、自分と作品、二人だけの世界に自然とのめり込んでいく不思議な感覚。

そこから作品との対話が始まります。

IMG_6687s

こどもたちが手にしているのは、「つぶやきシート」と会場マップがセットになったボードです。

作品を見てその時々に感じ取ったことを直接誰かに話すのは少し恥ずかしいけれど、「つぶやきシート」は自分のもの。

用紙の余白がなくなるまで、自分の想いを書き留めていきます。

IMG_6683

 

時には一枚の絵に何人も集まることも。

それでも一人一人、しっかり自分の見方で作品と向き合っている姿が印象的でした。

 

ここで皆さんの「つぶやきシート」を少しだけご紹介したいと思います。

つぶやきシート左(5班・修正済) つぶやきシート右(8班・修正済)

(左)
この絵は学校でも見ていたけれど、今回実物をみて、また違った印象をうけました。この絵をみて、考えたこと(中略)→この景色をみてムンクの作品としてはめずらしい明るく幸せそうであると思った。ムンクの後年は、この景色のようであったのではないか。

実際に作品を見て事前学習とは違った印象を受けたようです。
グループ鑑賞と一人で鑑賞した時とでは感じたことが違ったことも書いています。
解説文がなくても、しっかりと自分なりの見方ができています。

(右)
ムンクはこの作品を「太陽」私は「一つの光」と付けました(中略)みんなは普通の太陽に見えるのに自分の奥の心の世界(本当には見えない)ものが見えていた

選んだ作品2つの、新たなタイトルを考えていました。
作品の細部に注目したり、全体の雰囲気からストーリーまで感じ取って自分なりの作品解釈をしています。

 

 【最後に】

あっという間に終わった展示室での時間。

みんなでアートスタディールームに戻ると、先ほどまで座っていた椅子の上に布製のバッグが置かれていました。

その中身は・・・

IMG_6699

美術館での楽しみ方を味わったみなさんにプレゼントしている『ミュージアム・スタート・パック』です。

上野公園の9つの施設を楽しむためのガイドブック機能の「ビビハドトカダブック」と自分だけの発見を書き込むことができる「冒険ノート」が入った、特別なパックです。

これらの冒険道具が収まる特製のバッグには、上野公園の9つの施設に設置された「ビビットポイント」で秘密の呪文を唱えるともらえる限定缶バッジを集め付けることもできます。

最後にみんなで秘密の呪文を確認して、本日の活動は終了しました。

 

今回、さまざまな作品との対話を経験した柳町小学校のみなさんは、きっと自分なりの「作品との向き合い方」が見つかったはず。

また上野公園に来た時にこのパックがみなさんの相棒となり、また新たなミュージアムでの体験を楽しめることを期待して・・・。

 


 

 

柿澤香穂|Museum Start あいうえの アシスタント

 

プログラム: スペシャル・マンデー・コース |
投稿日: 2018年12月3日